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こんにちわ、あひるです🐤
史上最高値の更新が続く「金(ゴールド)」。世界経済の先行き不安や、各国の中央銀行が金を買い増す「脱ドル化」の流れもあって、ここ数年あらためて注目が集まっています。
その金に少額から投資できる方法のひとつが純金積立です。ただ、ネットで調べると「純金積立はおすすめしない」「やめとけ」という声も少なくありません。
私が投資の考え方で参考にしてきた故・山崎元さんも、生前「純金積立は手数料ばかりかかる」と慎重な立場でした。では本当に純金積立はダメな商品なのか——実際に各社の手数料を並べ、5年間の積立シミュレーションとETFとの比較まで行って検証してみました。
この記事で分かること
・純金積立が「おすすめしない/やめとけ」と言われる理由(手数料の仕組み)
・主要各社の手数料比較と、5年積立シミュレーションの結果
・純金積立と金ETF・金投信は結局どちらが向いているか
それでは、Let’s go!!
なぜ今あらためて「金」なのか

金(GOLD)は世界中で取引される、価値の裏づけがある現物資産です。世界経済の先行きが不透明になると買われやすく、「有事の金」と呼ばれてきました。
近年は、それに加えて各国の中央銀行による金の買い増しや、ドル一極集中を見直す「脱ドル化」の動きも価格を押し上げる材料として語られています。こうした地合いから、株式100%ではなく資産の一部に金を分散させたいと考える人が増えているわけですね。
実際、国内の金価格(純金上場信託1540)は直近1年でも大きく水準を切り上げ、過去最高値の圏内で推移しています(直近の52週レンジはおよそ1.4万〜2.6万円台)。値動きは大きいので「いつ買うか」より「少額で時間分散する」発想が向いている資産だと感じます。
とはいえ、金の延べ棒(1kg)はまとまった金額が必要で、一般の家庭が気軽に買える価格ではありません。そこで「少額からコツコツ買える」純金積立に関心が向く、という流れになります。
純金積立が「おすすめしない・やめとけ」と言われる理由
純金積立がネガティブに語られる最大の理由は、ずばり手数料です。「コツコツ積み立てるけれど、手数料もコツコツかかる」と言われるほどで、コストの構造を知らないまま始めると、思ったより手取りが増えないことになります。
純金積立には、大きく分けて5つの手数料があります。
純金積立の5大手数料
- 年会費:手続きで無料になる会社もある
- 購入手数料:積立金から手数料を引いた残りで金を買う
- 引き出し手数料:金地金そのもので引き出す場合にかかる
- 配送手数料:金地金を受け取る場合の配送費用
- 売却手数料:無料の会社が多いが、スプレッドに注意
スプレッドとは?
「買う価格」と「売る価格」の差のこと。金を買うときは高く、売るときは安く設定されているため、価格が動かなければその差の分だけ実質的にマイナスになります。円と外貨の両替と同じイメージです。
これら5つの手数料に加えて税金も考えると、金の価格が1割以上値上がりしないと利益が出にくい構造になりがちです。「手数料が多い」と言われるのは、このためですね。
ここまで読むと「やっぱり純金積立はやめとけ、ということ?」と思うかもしれません。ところが実際にシミュレーションしてみると、結論はそう単純ではありませんでした。
各社を比較検証してみた

各社の手数料を比較
まず、主要な会社の手数料を一覧にまとめてみました(検証当時の比較。最新は各社公式をご確認ください)。

地金商は購入手数料が金額によって変わったり、年会費も手続きで無料になったりします。並べてみると意外と無料の項目が多く、ネット系の会社は手数料が安い印象でした。
なお、2026年時点の主な購入手数料はおおむね次の通りです(各社公式より。最新は必ず公式でご確認ください)。
2026年・主な純金積立の購入手数料
- ネット証券3社(SBI・楽天・マネックス):購入手数料 1.65%/年会費無料/売却手数料無料
- 田中貴金属:購入手数料 2.5%(月3千〜3万円)・2.0%(3〜5万円)・1.5%(5万円〜)
- 売買価格にはどの会社も「スプレッド(買値と売値の差)」が乗る。金1gあたり数%が目安
5年間の積立シミュレーション(2020年検証)
2015年10月〜2020年9月の5年間、毎月1万円ずつコツコツ積み立てた場合を各社で比較しました(マネックス証券は口座がないと過去データを見られなかったため、この回は対象外)。
まずは各社の小売価格の推移です。

三菱マテリアルの小売価格が一段高いことが分かります。それ以外はほぼ同じ推移でした。
次は「1万円で買える金の量」の推移です(購入手数料を引いた残りで買える量)。

小売価格が高かった三菱マテリアルは、買える量が相対的に少なめになっていますね。
そして5年間積み立て、最終時点で金を売った結果がこちらです。

この検証では田中貴金属工業がプラス約45%でトップでした。意外だったのは、その他の会社の成績がほぼ横並びだったこと。これはスプレッドの影響です。
ネット系の会社は買う価格が安い反面、売る価格も安いため、利益が伸びにくい。逆に三菱マテリアルは買う価格が高い代わりに売る価格も高く、結果的にネット系と大差ない着地になりました。「買うときの手数料」だけでなく「売るときのスプレッド」まで見ないと、実質リターンは判断できないというのが大事なポイントですね。
金ETF(IAU)とも比べてみた
金の価格上昇が追い風で「純金積立も悪くない」と思えてきたのですが、上場している金ETFと比べてどうなのかが気になり、こちらも検証しました。比較対象は当時私も保有していたIAUです。
ETFは「上場している投資信託」で、一般に非上場の投資信託より経費率が低めというメリットがあります。為替を考慮し(為替手数料は除外)、ざっくり比較した結果がこちらです。

結果は田中貴金属工業 > IAU > その他。想像以上に田中貴金属工業が健闘した一方で、ネット系の純金積立よりはETFの方が良い、という関係も見えてきました。
【2026年版】最新データで再検証してみた
ここまでは2020年までの検証でした。その後、金価格は史上最高値を更新するほど大きく上昇しています。そこで、直近5年(2021年〜2026年)の最新データで同じ「毎月1万円の積立」を組み直し、純金積立と金ETFを比べ直してみました。
まず、国内の金価格(円建て)の推移です。この5年で約3.5倍(1gあたり約6,100円→約21,300円)になりました。

毎月1万円を積み立てた評価額の推移と、最終的な損益率がこちらです。


元本60万円に対する結果は、金ETF(1540)が約+120%、米国金ETF(IAU・円換算)が約+122%。一方で純金積立はネット証券で約+111%、田中貴金属で約+109%でした。どれも大きくプラスですが、購入手数料と売却スプレッドの分だけ、純金積立は金ETFに約10ポイント届きませんでした。
2020年の検証では地金商(田中貴金属)が健闘しましたが、最新の5年で見ると、手数料・スプレッドの低い金ETFが一歩リード。やはり「実質リターンを左右するのはコスト」という結論は、データを最新にしても変わりませんでした。
純金積立 vs 金ETF・金投信、結局どっちがいい?
ここまでの検証をまとめると、判断の軸は「金そのものを現物で持ちたいか」と「手軽さ・コストを優先したいか」の2つです。
- 純金積立が向く人:金地金を現物で受け取りたい/長期でコツコツ現物を貯めたい。会社選びは、買いだけでなく売りのスプレッドまで含めて比較するのがコツ。
- 金ETF・金投信が向く人:手軽に売買したい/コストを抑えたい/NISAも活用したい。少額から始めやすく、保管の手間もありません。
とくに最近は、国内でも金ETF(純金上場信託など)や金の投資信託(純金ファンド系)が充実してきました。これらはNISAの成長投資枠に対応していて、100円といった少額から積み立てられる商品もあり、「手軽に金を分散で持ちたい」というニーズに合いやすい選択肢です。
私はネット証券に口座を持っているので、金はETFや投資信託で持つ方が手軽だと感じています。たとえば松井証券なら、金の投資信託を100円から、NISAの成長投資枠でも買えるので、「まず少額で金を試してみたい」人には始めやすいと思います。
※松井証券の広告(PR)。商品の購入は内容をご確認のうえご自身の判断で。
まとめ:純金積立は「NG商品」ではない

「純金積立はおすすめしない」「やめとけ」という声は、主に手数料の高さを指しています。たしかにコスト構造には注意が必要ですが、会社選びと持ち方を間違えなければ、金を資産に取り入れる手段として十分に検討できる——というのが、今回の検証で得た実感でした。
「では、金は資産全体の何%くらい持つのが良いのか?」という比率の話は、ポートフォリオに金を組み入れてバックテストした別記事で詳しく検証しています。あわせてどうぞ。
それでわ。
