こんにちわAGEです🐤
外貨建て保険をご存知でしょうか?
ニュースでも取り上げられたので聞いたことがある方が多いと思います。
その取り上げられ方も「悪い」方で・・・
そんな外貨建て保険ですが、私も昔、加入していました。。
正直なところ、失敗でした。
そんな体験談も含めて、外貨建て保険の罠を簡単にご紹介したいと思います。
このような人向けの記事
・外貨建て保険って何?
・外貨建て保険の何が問題なの?
・既に加入している場合は?
それでは、Let's go!!
1. 体験談
まだお金について何も知らなかった時の話です。
自分の親や周囲と同じように「子どもが出来たので保険に入らなければ」と思い、いわゆるショッピングモールの隅っこにある保険の窓口に行きました。
担当者は年齢的には少し上の子育てママでしたので、状況が近く、とても話しやすい印象でした。
色々と質問されたのですが、年収のことも聞かれ、「この辺りで、これぐらいの年収は凄いですね」などと、今思えば、浮いたお世辞で煽てられて、乗せられていましたね。
その時に最終的に勧められて加入したのが、ジブラルタ生命の外貨建て終身保険でした。
そして生活していく中で「外貨建て保険がヤバい」というニュースを聞くようになりましたが、「自分が説明を受けて、加入したものだから大丈夫」と変な自信が何故かあり、あまり気にしていませんでした。
その後、自己紹介の記事にもあるように、お金のことについて勉強することで、自分には不要な保険と判断することが出来、解約しました。
窓口で説明を受けた時は無知だった事に加えて、「この親切な担当が進める保険は良いに決まっている」と思い込んでしまったのだと思います。
2. 外貨建て保険とは
<出典:価格.comより>
米ドル、豪ドルなどの「外貨」で運用される保険です。
主に貯蓄性がある商品が多く、仕組みは日本の保険と同じです。
言ってしまえば、外貨建ての投資信託になります。
契約者が保険料を円で払い、保険会社が円から外貨に両替し、外国債券などで運用します。
3. 3つの罠とは
◆手数料
海外に行く際、円を外貨に両替すると思いますが、その時にかかる手数料(為替レート)って高くないですか?
両替する店舗によって為替レートが異なりますが、外貨建て保険の場合は保険会社の都合に合わせたレートが採用されています。
実際に見てみましょう。
こちらは、三菱UFJ銀行と私が加入していたジブラルタ生命の為替レートの比較になります。
<出典:三菱UFJ銀行より>
<出典:ジブラルタ生命より>
保険料が100USDの場合、三菱UFJ銀行は10,587円、ジブラルタ生命は10,607円になります。
たった20円の差ですが、仮にこの差が30年間続くと7,200円。
地味にとられているな・・・
さらに受け取る時にも外貨から円に両替する手数料がかかってしまいます。
その他、貯蓄と終身保険の何にどの程度の手数料が発生しているのか全く不透明です。
保険会社としては手数料を紛れ込ませるにはオイシイ商品です。
ポイント
為替手数料は2回かかる
その他、手数料を紛れ込ませやすくなる
◆為替リスク
元本保証と言われていますが、あくまで外貨建てベースの話です。
満期時に円高になっていれば、運用利回りを乗せても戻ってくる金額が目減りし、元本割れします。
何十年後かの為替を予測できる人はいませんので、それを考えるとリスクが高いと思います。
リスクと言うのは損だけではなく、円安になった時の得も含まれますが、決まった時期にしか引き出せない制限を考えると、まだFXの方がマシに思えてきます。
(FXを推奨しているわけではありません。FXはゼロサムゲームですのでご注意)
ポイント
元本保証はあくまで外貨建てベース
◆運用利回り
<出典:ジブラルタ生命より>
これは、私が加入していたジブラルタ生命の米ドル建て終身保険(低解約返戻金型)のパンフレットの抜粋になります。
左側の文章に小さな文字で予定利率(年2.5%)とあります。
それでは、実際に計算してみましょう。
分かりやすいように1USD=100円で計算してます。
保険料が14,800円/月、年利2.5%で30年間(30歳~60歳)運用すると、約790万円になります。
あれ?パンフレットの返戻金の金額では約630万円になっているよ??
そうなんです。
予定利率(積立利率)≠ 保険料の運用利回りです。
注意
予定利率(積立利率)とは、支払った保険料から契約初期費用や管理費を除いた積立金額に対する利率。
それでは、実際の積立金額(利率計算に使用される金額)はいくらになるか計算してみました。
計算した結果、約11,000円。
それ以外の金額が管理費等で差っ引かれていることになります。(あくまでAGEの推測です)
じゃあ、支払った保険料に対する見かけの利回りはいくつなの?
計算してみると…
30年間、資金を動かす事が出来ず、コツコツ積立てた運用結果が利回り0.8%‼️
為替次第では吹き飛ぶ利率です。
ポイント
途中で解約がしにくい上に実利回りは低い
4. まとめ
◆まとめ
外貨建て保険はリスクの割りに実りが少ない商品と言えます。
そもそも金融商品に保険と貯蓄の機能を持たせてはいけません。
商品の比較がしにくくなるし、手数料を紛れ込ませやすくなります。
投資は投資、保険は保険で切り分けた方が、手数料も考え方もすっきりします。
投資の場合、積立てNISAを使って、全世界株式の投資信託を購入すれば、資金をいつでもおろす事が出来るうえに、利回り3%以上は狙えると思います。
保険の場合、死亡時の保険料が同じにも関わらず、払い込み金額の安い掛け捨ての生命保険はいくらでもあります。
◆加入している場合の対応
加入期間によりますが、やはり解約がおススメです。
サンクコスト(埋没費用)という言葉をご存知でしょうか?
<サンクコスト>
事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止をして戻ってこない資金や労力のこと
つまり損する金額がサンクコストです。
今行動しないと、サンクコストはどんどん膨れ上がります。
私の場合もサンクコストが何十万円という金額になり、凄く悩みました。
「解約せず、継続した方が・・・」という気持ちとの葛藤でした。
しかし、資産運用は時間を味方につける必要があります。
「早く解約し、サンクコスト分を全世界株式などの投資信託で回収できる!」という見込みが立ったので、泣く泣く解約しました。
解約するかどうかは、サンクコストと利回り3%(少し厳しめ)×払い込み期間で得られる金額を比較してみては如何でしょうか?
個人的にはこの高い社会勉強費用がお金の勉強の原動力になっています。
お金は守る力がないと奪われていきます。
これからも勉強を続けながら、役立つ情報を発信していきたいと思います。
それでわ。