PIVOT動画の日本株19銘柄を実測で検証!重い経済7銘柄も(虫めがねで数字を確かめるアヒル)

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PIVOT動画の日本株19銘柄を実測で検証!重い経済7銘柄も

こんにちは、あひるです🐤

ビジネス映像メディア「PIVOT」の投資分析動画2本で紹介された日本株19銘柄を、株価・利回り・業績の実測データで、1銘柄ずつ確かめてみました。

動画の内容を評価する記事ではなく、紹介された銘柄を、私の物差しで数字に直して見た記録です。特に、動画で「重い経済」として紹介された7銘柄は、配当ではなく値上がり益を狙う銘柄なので、利回りとは別の見方で分析しました。

この記事でわかること

・「重い経済」7銘柄の、3期分の業績と1年のチャートの見方

・値上がり益狙いの株を、上がり始めで見極める5つのチェック

・利回りの数字を見たとき、何を確かめればよいか

・高配当株に8項目チェックを当てはめると、どんな結果になるか

それでは、Let's go 🚀


分析の対象と、使ったデータ

対象にしたのは、PIVOT公式チャンネルの次の2本の動画で紹介された銘柄です。

  • 株価・利回り・PBR・RSI: 2026年10月9日時点の値をTradingViewで取得
  • 日足のチャート・移動平均・騰落率: Yahoo Financeの株価データ(配当落ちを調整しない実際の終値)から計算
  • 業績(売上・純利益・EPS): 3月期の3期分。Yahoo Financeの年次データ
  • 8項目チェック: IRバンクの3期分の財務データ(1銘柄だけ実施。後述)

「重い経済」7銘柄は、値上がり益で見る

「重い経済」とは、動画1で使われている言葉で、電力設備・プラント・防衛・資源など、物理的な設備や供給網を持つ産業のことです。動画では、次の7銘柄がこのテーマで紹介されていました。

  • フジクラ(5803)/三菱重工業(7011)/千代田化工建設(6366)/日揮ホールディングス(1963)
  • 総合商社:三菱商事(8058)/伊藤忠商事(8001)/三井物産(8031)

配当利回りは、0%(千代田化工建設)から2.7%台(三井物産)までと低めです。買う理由は配当ではなく、株価が上がることなので、利回りで比べるのは筋違いです。そこで、次の2つで見ました。

  1. 業績の勢い: 売上と純利益が、3期でどう動いてきたか
  2. 株価の位置: 1年のチャートで、上向きか、横ばいか、下向きか

① 3期分の業績

銘柄売上高(億円)純利益(億円)EPS(円)
フジクラ7,998→9,794→11,824510→911→1,57230.8→55.1→94.9
三菱重工業46,571→49,742→43,6112,220→3,321→2,454—
千代田化工建設5,060→4,570→4,939−158→270→847—
日揮HD8,326→8,581→7,453−78→−4→418−32.5→−1.7→173.1
三菱商事195,676→186,176→189,1609,640→9,507→8,005222.4→235.8→209.8
伊藤忠商事140,299→147,242→148,2318,018→8,803→9,003110.6→123.1→128.0
三井物産133,249→146,626→139,95210,637→9,003→8,340360.7→306.5→290.9

2024年3月期→2025年3月期→2026年3月期の順です。三菱重工業と千代田化工建設のEPSは、データの表記が一定しないため載せていません。

  • 増えている: フジクラ(純利益が3期で約3倍)、伊藤忠商事(2期連続で増益)、千代田化工建設・日揮HD(赤字から黒字へ)
  • 直近の1期で減った: 三菱重工業、三菱商事
  • 2期連続で減っている: 三井物産

② 1年のチャート

業績が伸びていても、株価がその通りに動くとは限りません。7銘柄の日足を、3枚に分けて載せます。

フジクラと三菱重工業の日足チャート(直近1年・終値と50日・200日移動平均)

フジクラは、5月に7,855円まで急騰したあと、7月に3,720円まで下げ、そこから5,000〜6,000円台のレンジを切り上げてきました。200日移動平均は上向きです。三菱重工業は、3月の5,195円から6月に3,494円まで下げ、直近3か月は3,669〜4,370円のレンジで、200日移動平均が下向きです。

千代田化工建設と日揮ホールディングスの日足チャート(直近1年・終値と50日・200日移動平均)

千代田化工建設は、2月に1,729円まで急騰したあと、630〜738円の狭いレンジが3か月続いています。業績は赤字から大きな黒字に変わっても、株価は底ばいです。日揮HDは、5月の2,863円から調整し、終値が50日・200日移動平均のどちらも下にあります。

三菱商事・伊藤忠商事・三井物産の日足チャート(直近1年・終値と50日・200日移動平均)

商社3社は形が分かれました。伊藤忠商事は、9月に年初来高値の2,370円をつけたあと約9%調整していますが、50日・200日移動平均はどちらも上向きです。三菱商事と三井物産は、直近3か月はレンジで、いまは50日・200日移動平均のどちらも下にあります。

悩める人

業績が良い会社なら、株価も上がるんじゃないの?

長い目ではそうなりやすいのですが、株価は業績より先に動くことがあります。千代田化工建設は赤字から大きな黒字に変わっても、株価は2月の急騰のあと底ばいです。だから、業績とチャートは両方見ておきたいところです。

あひる

上がり始めを見極める5つのチェック

値上がり益を狙う株では、「安いから」ではなく、上がり始めたことを確かめてから見る、という考え方があります。私は次の5つで確かめています。

  1. 高値の近くにいる: 直近3か月の高値(終値)から−15%以内で、50日・200日移動平均のどちらも上
  2. 急騰の直後ではない: 直近5営業日の上昇が+15%以内
  3. 長めの期間でも上昇している: 3か月前・6か月前の株価より、今が高い(RSIは80未満)
  4. 買いの勢いがある: 直近5営業日に反発した日(この記事では前日比+1%以上の日とします)があり、その日の出来高が60日平均以上
  5. 決算が近すぎない: 次の決算まで15日以上

2026年10月9日の終値で、7銘柄に当てはめた結果です(○が満たす、×が満たさない)。

銘柄①高値の近く②急騰直後でない③長めの期間で上昇④勢い⑤決算まで15日以上○の数
フジクラ○(高値比−10.9%)○(−3.3%)○(3か月+9.6%/6か月+7.7%)×(10/6に+5.2%の日はあるが出来高0.92倍)○(11/10)4
伊藤忠商事○(−9.1%)○(−0.9%)○(+13.9%/+3.8%)×(+1.0%の日が出来高0.76倍)○(11/4)4
三菱重工業×(移動平均の下)○(−3.8%)×(−3.6%/−23.3%)×(+1.5%の日が0.84倍)○(11/6)2
三菱商事×(移動平均の下)○(−2.1%)×(+4.2%/−15.1%)×(反発日なし)○(11/4)2
日揮HD×(移動平均の下)○(−3.8%)×(−7.5%/−23.0%)×(反発日なし)○(11/11)2
千代田化工建設×(移動平均の下)○(−3.7%)×(−6.8%/−46.9%)×(反発日なし)○(11/10)2
三井物産×(移動平均の下)○(−2.6%)×(+3.5%/−25.2%)×(反発日なし)○(11/4)2

5つすべてを満たした銘柄はなく、フジクラと伊藤忠商事の2銘柄が、④だけ足りない結果でした。この結果は、株価が動くたびに変わります。②と④は「直近5営業日」で見るため、判定は数日で入れ替わります。

フジクラは10/6に+5.2%上がった日がありましたが、出来高が60日平均の0.92倍で、④の基準(60日平均以上)に届きませんでした。上がった日があっても、出来高が伴っていなければ「買いの勢い」とは見ない、というのが④の考え方です。


利回りの数字を見たら、確かめる3点

高配当株の分析に入る前に、利回りの数字の見方を整理します。同じ会社でも、何を含めて計算するかで数字が大きく変わるからです。

たとえば、NTTの配当のみの利回りは3.11%、ソフトバンクは3.61%です(2026年10月9日時点)。優待や長期保有の特典を金額に直して足した「総合利回り」で語られると、数字はこれより大きく見えます。私は株主優待を目的に買わないので、比べるときは「配当のみの利回り」に揃えています。

確かめる3点

① 配当のみか、優待・特典を含んでいるか

② 実績の配当か、会社の予想の配当か(株価はいつの時点か)

③ 株式分割があって、過去の株価や配当が分割前の数字のままになっていないか

③の実例が大和ハウス工業です。2026年10月1日に1→2の株式分割があり、9月28日の株価¥4,521は、10月9日には¥2,158になっていました。分割前の株価のまま計算すると、利回りも購入に必要な金額も約2倍ずれます。


19銘柄の配当利回りを並べると

配当のみの利回りで並べ直すと、次のような分布でした(2026年10月9日時点)。

配当利回り銘柄数主な銘柄(実測の利回り)
3.5%以上7タウンズ 5.41%/積水ハウス 4.32%/大和ハウス工業 4.29%/JT 3.82%/パンチ工業 3.70%/AGC 3.62%/ソフトバンク 3.61%
2%〜3.5%未満9武田薬品工業 3.47%/NTT 3.11%/東京海上HD 3.02%/ウェルネス・コミュニケーションズ 2.94%/三井物産 2.73%/三菱商事 2.55%/日揮HD 2.43%/ランディックス 2.34%/伊藤忠商事 2.06%
1%未満3フジクラ 0.73%/三菱重工業 0.73%/千代田化工建設 0.00%

利回りが1%未満の3銘柄は、いずれも前の章の「重い経済」です。配当で長く持つ株と、値上がり益を狙う株は、買う理由も見るべき数字も別物なので、一覧表の中でごちゃ混ぜにならないよう、先に仕分けておく必要があります。


高配当株に、8項目チェックを当てはめてみた

配当で選ぶ株は、チャートより配当を出し続けられる体力を見ます。利回り3.5%以上の7銘柄から、例としてJT(日本たばこ産業)を取り上げます。IRバンクの3期分の数字で、8項目チェックを当てはめました。

チェック項目判定データのポイント
① 売上高○3.47兆円
② EPS(1株利益)△271.7円→101.0円→287.4円と、中間の期に大きく落ちている
③ 営業利益率○25.0%
④ 自己資本比率△48.5%
⑤ 営業活動によるCF△5,663億円→6,300億円→5,141億円と、直近で減少
⑥ 現金等△1.04兆円→1.08兆円→0.83兆円と、直近で減少
⑦ 1株当たりの配当○194円→194円→234円(2026年予想は272円)
⑧ 配当性向×81.4%(2026年予想でも約75%)

結果は8項目中3項目(○3・△4・×1)です。今回の確認で一つの目安にした「8項目中5項目以上」には届きませんでした。いちばん気になるのは⑧の配当性向で、利益の8割以上を配当に回している計算になります。

なお、②でEPSが101.0円に落ち込んだ期の原因は、決算短信まで確認できていません。一過性の要因かどうかは断定せず、「未確認」のままにしています。次の決算発表は10月29日です。

悩める人

利回りは3.82%もあるのに、チェックは3項目なの?

そうなんです。高い利回りは、配当を出し続けられる体力があって初めて意味を持ちます。配当性向が高いと、業績が少し落ちただけで配当の余裕がなくなるからです。利回りの数字だけで決めないための8項目です。

あひる

紹介された銘柄を、数字で確かめる5つのポイント

今回の分析で、実際に役立った確認を、順番にまとめます。

  1. 社名とコードを照合する: 社名で引き直して、コードが別の会社になっていないかを見る
  2. 株式分割の有無を調べる: 直近で分割があれば、過去の株価や配当は分割後の数字に直して比べる
  3. 利回りの定義を揃える: 配当のみか、優待込みか、実績か、予想かを確認する
  4. 目的別に仕分ける: 配当で長く持つ株と、値上がりを狙う株を、同じ物差しで見ない
  5. 3期分の業績とチャートの両方を見る: 利益・営業CF・現金・配当性向に加え、1年の値動きも確認する

🎯 まとめ

まとめ

  • 「重い経済」7銘柄は配当ではなく値上がり益で見る。3期の業績と1年のチャートは、必ずしも同じ方向を向いていない(千代田化工建設は赤字から大きな黒字に変わっても株価は底ばい)。
  • 上がり始めの5つのチェックを、2026年10月9日の終値で当てはめると、5つすべてを満たした銘柄はなく、4つがフジクラと伊藤忠商事の2銘柄、残る5銘柄は2つだった。
  • 利回りは「何を含めた数字か」で大きく変わる。高配当株は、利回りより配当を出し続けられる体力を8項目で確かめる。

動画で紹介された銘柄を知るのは、入り口としてとても便利です。ただ、目的(配当か、値上がり益か)を決めて、それに合う数字で確かめると、同じ銘柄でも見え方が変わります。この記事が、その参考になれば幸いです。

⚠️ 免責事項: 本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載した数字は2026年10月9日時点のものです。筆者が本記事で取り上げた銘柄に投資している場合があります。投資判断は自己責任でお願いいたします。

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