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この記事は、こんな方におすすめです👇
- ボードゲーム「投資番付」で、どう遊べば勝ちやすいのか知りたい方
- 「資産はいつ現金に替えるのがいいの?」を、親子で一緒に考えたい方
- プログラムでシミュレーションをすると何が分かるのか、実例で見たい方
こんにちは、あひるです🐤
先日、家族でボードゲーム「投資番付」を遊んだ体験記を書きました。わが家でいちばん学びになったのは、夢を買うために、育てた資産を現金に替える「割り切り」でした。
では、その「替える時期」は、早いほうがいいのか、ぎりぎりまで持っていたほうがいいのか。今回は、ゲームのルールをプログラムで再現して、条件ごとに1,000回ずつ遊ばせて確かめてみました。
ただし、これは「相手がこういう遊び方をする3人」という条件での数字です。必勝法ではありません。どんな条件で回したかも、このあと全部書きます。
投資番付とは?「早く現金に替える」の意味
「投資番付」は、メガハウスのボードゲームです。金・株・暗号資産に投資して資産を増やし、自分の「夢」を2つ、いちばん早くかなえた人が勝ちになります。
- はじめの手持ちは現金500万円と、金・株・暗号資産が1枚ずつ
- 夢は、5,000万円のもの1つと、3,000万円のもの1つ。合わせて8,000万円が必要
- 夢は、盤面のその夢のマスを通る時に、現金で払って買う(その場で投資券は売れない)
- 投資券の売り買いは、1周(全員が1回ずつ進む)に1回だけ

投資番付の流れ。夢は、資産ではなく現金でしか買えない
つまり、資産を増やすだけでは夢は買えません。夢のマスを通る時に、手元に現金がなければ素通りになります。ここが、このゲームのおもしろいところです。
そこで今回は、「いつ現金に替え始めるか」を比べました。替え始める合図をkという数字で決めます。
| 遊び方 | 現金に替え始める合図 |
|---|---|
| k=1.0(早めに替える人) | 総資産が、次に買う夢の値段に届いたら |
| k=1.5 | 総資産が、夢の値段の1.5倍に届いたら |
| k=2.0 | 総資産が、夢の値段の2倍に届いたら |
| k=3.0 | 総資産が、夢の値段の3倍に届いたら |
| 最後まで持つ人 | 夢の値段に届いたら新しく買うのはやめるが、投資券は売らない |

合図kのイメージ図(線の形は説明用の例)。「次に買う夢」は、まだ買っていない夢のうち、盤面で先に通るほう
合図が来たら、売り買いの時に「夢の値段ぶんの現金」になるまで投資券を売ります。遊んだ時の様子は、こちらの体験記に書いています。
1,000回シミュレーションのやり方と、置いた仮定
ゲームの数字は、公式の取扱説明書と、手元の実物(盤面・カード)から書き写しました。盤面の外周44マス、景気が変わる3つのコース、ハプニングカード10枚、株主優待券5枚を、そのままプログラムに入れています。
- 4人で遊ぶ。1人が「試す遊び方」、残り3人は全員「資産を金・株・暗号資産に均等に持ち、k=1.5で替える人」
- 試す人の座席(最初に動く親かどうか)は、ゲームごとにランダム
- 遊び方ごとに1,000ゲーム。乱数の種を固定しているので、もう一度回しても同じ結果になる
- 結果を見る前に「早めに替える人」と「最後まで持つ人」を主に比べると決め、差の95%の幅が0をまたがなければ「差あり」と書くことにした
説明書に書かれていないところは、次のように仮定しました。
- サイコロは1〜12が同じ確率で出る(色サイコロの赤と青が3面ずつと見た)
- 夢は全員「5,000万円+3,000万円」の2つ。1億円の「大富豪」は選ばない
- 保険は全員同じ使い方(300万円の配当マスで買い、決算で1,000万円で売る。お金を失うカードを引いたら使う)
- FX投資チャレンジには賭けない(1〜6で全額没収、7〜12で2倍なので、損得の平均はゼロ)
- 景気変動シートは、コースの入口に切り替えの表が重なる向きで置く
念のための検算として、試す人に相手と同じ遊び方(k=1.5)をさせると、勝率は26.1%でした。4人が同じ遊び方なら25%になるはずなので、プログラムに大きな偏りはないと見ています。
結果:早く替えるほど勝率が高かった

替え始める合図ごとの勝率(各1,000ゲーム・横線は95%の幅)
| 遊び方 | 勝率(95%の幅) |
|---|---|
| k=1.0(早めに替える人) | 31.9%(±2.9) |
| k=1.5(相手と同じ) | 26.1%(±2.7) |
| k=2.0 | 15.7%(±2.3) |
| k=3.0 | 6.8%(±1.6) |
| 最後まで持つ人 | 6.6%(±1.5) |
替え始める合図が遅くなるほど、勝率は段々に下がりました。「早めに替える人」と「最後まで持つ人」の差は25.3ポイントで、差の95%の幅は22.0〜28.6ポイントです。0をまたがないので、事前に決めた基準で「差あり」です。
資産はたくさんあったほうが有利な気がするけど、なんで持ち続ける人のほうが負けるの?
それを確かめるために、夢を買うまでの流れも記録してみました。次で見ていきます。
なぜ早く替えると勝ちやすいのか
「早めに替える人」と「最後まで持つ人」を、ラウンド(全員が1回ずつ進む単位)で比べました。ラウンドの数字は真ん中の値(中央値)で、それぞれ「そのことが起きたゲーム」だけで数えています。
| 早めに替える人 | 最後まで持つ人 | |
|---|---|---|
| 総資産が夢の値段に届いたラウンド | 8ラウンド目 | 8ラウンド目 |
| 1つ目の夢を買えたゲーム(1,000ゲーム中) | 926ゲーム(92.6%) | 498ゲーム(49.8%) |
| 1つ目の夢を買えたラウンド(買えたゲームだけ) | 10ラウンド目 | 15ラウンド目 |
| 夢のマスに着いたのに、現金が足りず買えなかった回数(1ゲームの平均) | 3.1回 | 4.7回 |
2人とも、総資産が夢の値段に届く時期(中央値)は同じ8ラウンド目でした。
違いが出るのは、そのあとです。早めに替える人は、次の売り買いで現金にしておくので、夢のマスを通った時にそのまま買えます。最後まで持つ人は、現金がたまるのを待つ間に夢のマスを素通りしてしまい、半分のゲームで1つ目の夢すら買えずに終わっていました。買えたゲームだけで比べても、1つ目の夢を買うまでに5ラウンド多くかかっていました。

替え始めてから1つ目の夢を買うまでのラウンド数(替え始めた後に夢を買えたゲームだけ:早めに替える人926ゲーム・最後まで持つ人495ゲーム)
盤面を1周するのは、およそ7ラウンドです。5ラウンドの遅れは、1周の大半にあたります。その間に、ほかの人が先に夢2つをそろえてしまう、というのが今回の記録から見える流れです。
この結果で言えないこと
- 必勝法ではない:相手3人が「均等に持ち、k=1.5で替える人」の時の数字です。相手の遊び方が変われば、結果も変わりえます
- 現実の投資の話ではない:投資番付のレートの動きと、夢の値段の設計から出た結果です。実際の株や金を「早く売るほうが得」という意味ではありません。ゲームの結果から現実の売り時は言えません。現実に持ち帰れる考え方は、次の章に分けました
- 仮定が入っている:サイコロの面の数や景気変動シートの向きなど、説明書から読み取れないところは仮定しています
この結果から、現実のお金で考えられること
ここからは、ゲームの結果から、わたしが現実のお金について考えたことです。投資の助言ではなく、「いつ売ると得か」はこの結果からは言えません。
- 貯めるだけでは、夢は買えない:最後まで持つ人(資産を育てて持つだけで、使う準備をしない人)も、総資産が夢の値段に届いた時期(中央値で8ラウンド目)は、早めに替える人と同じでした。それでも、夢のマスに着いたのに現金が足りず買えなかった回数は1ゲーム平均4.7回(早めに替える人は3.1回)で、1,000ゲームの半分では1つ目の夢すら買えずに終わりました。現実でも、「老後のために」と貯めるだけになっていると、使いどきに使えないまま過ぎてしまうことがあると思います。この点は、わが家で遊んだ時の学びとも同じでした
- 現実は、同じマスに戻れない:ゲームなら、夢のマスを素通りしても、およそ7ラウンドで盤面を1周して、また同じマスに来られます。現実はそうはいきません。年齢を重ねたり、子どもが成長したりして、「その時だからできること」の時期は過ぎていきます。一度通り過ぎたマスには、戻ってこられません
- 貯めるのも、使うのも大事:将来のために貯めることは大事です。そのうえで、貯めたお金を使ってこそかなう夢もあります。貯めることと、使いどきに使うことの両方を考えておきたいと思います
親子で話すなら、「わが家の夢のマスは、いつ・どこにあるだろう?」という問いから始めると、ゲームの話が現実のお金につながります。実際にゲームで比べてみるなら、次のやり方があります。
家族で遊ぶ時に試してみる
親子で遊ぶ時に、「夢の値段ぶんたまったら現金にしておく人」と「ぎりぎりまで持つ人」に分かれてみると、どちらが先に夢を買えるか、その場で比べられます。投資番付(対象年齢8歳以上・2〜4人)は、各ショップで今の価格を見比べられます👇
※アフィリエイト広告(PR)です。対象年齢・内容をご確認のうえ、ご自身の判断で。
補足:資産の持ち方でも差は出た?
参考として、替える合図をk=1.5にそろえ、資産の持ち方だけを変えた結果も1,000回ずつ回しました。勝率は、株を多めに持つ人が38.6%、均等に持つ人が26.1%、金を多めに持つ人が24.1%、暗号資産を多めに持つ人が11.0%でした。暗号資産は値動きが大きく、下の端まで落ちると全員の券が没収される「取引停止」があるためと見ています。主題とは別の比べ方なので、ここでは参考にとどめます。
まとめ
今回は、条件を1つずつ変えて回数を重ね、差が偶然かどうかを幅で判断する、という進め方をしました。データの読み方を順に学べる本として、こちらは「問いを決める→集める→比べて読む」の流れがまとまっていて、わたしも読みました。今回使った「95%の幅で、差が偶然かどうかを見る」考え方も、わたしはこの本で学び、分かりやすいと感じました。データを使って比べてみたくなった方は、ぜひ手に取ってみてください。
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